本学教員が参加している新規小児神経疾患に対する遺伝治療法の開発
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本学臨床検査学科の濱教授(研究当時:島根大学所属)および、本学科卒業生の小村弥佳さん(島根大学医学部病理学講座所属)が参画した、遺伝子治療の開発を目指す研究成果が、2025年8月2日付で『Molecular Therapy』誌に掲載されました。
掲載論文:https://www.cell.com/molecular-therapy-family/molecular-therapy/fulltext/S1525-0016(25)00628-8
乳幼児期発症神経変性症(CONDCA)は、重篤な遺伝性小児神経変性疾患であり、細胞骨格を構成するタンパク質「チューブリン」を修飾する酵素(CCP1)の機能喪失が原因とされています。遺伝子治療に広く用いられているアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターには、搭載できる遺伝子のサイズに制限があり、CCP1遺伝子の全情報を収めることは困難です。本研究では、機能に必要な領域のみを搭載したAAVベクターを用いることで、症状の劇的な改善に成功しました。今後、ベクター構造や投与方法の改良を重ねることで、臨床応用への展開が期待されます。